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公正証書遺言と相続登記のポイント解説

2024.07.25

司法書士がわかりやすく解説!公正証書遺言と相続登記のポイント解説
執筆花田一歩司法書士
相続とは、ある人が死亡した際に、その人が所有していた財産や権利義務が法律に従って他の人に移転することを指します。相続が発生すると、亡くなった人(被相続人)の財産に関する権利義務を相続人が承継することになります。被相続人が所有していた全ての財産が対象となり、土地や建物、現金、預金、株式などのプラスの財産だけでなく、借金や未払いの税金などのマイナスの財産も含まれます。
そして相続登記とは、不動産所有者の登記名義を相続人に移転する手続きを指します。

1.遺言がある場合

被相続人が遺言を残していた場合、その遺言の内容が優先されることになります。そのため、法定相続分に従うのではなく、遺言の内容に従って相続財産が承継されます。遺言では、被相続人が所有していた不動産をある特定の相続人に相続させると指定していることがあります。このような遺言がある場合、指定された相続人名義へと変更する相続登記がなされることになります。遺言を通じて不動産の承継者を指定することは、被相続人が自身の意思に基づいて特定の相続人に不動産を譲るための有効な方法といえるでしょう。

2.遺言の種類

遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言という以下の3つの種類があり、それぞれポイントを解説します。

(1)自筆証書遺言とは

遺言者が全文を自分で手書きし、署名押印するもの。2020年からは、自筆証書遺言の保管制度が開始され、法務局で保管することができるようになりました。

(2)公正証書遺言とは

公証人が作成する遺言書で、遺言者の意思を公証人が確認し、署名押印します。信頼性が高く、内容の誤りや偽造のリスクが少ないです。

(3)秘密証書遺言とは

遺言内容を秘密にして、公証人が遺言者の署名押印を確認するもの。あまり一般的ではありません。

2.公正証書遺言の特徴

この中でも、公正証書遺言は、公証人が作成するものであるため無効とされる可能性が低く、また、遺言の原本が公証役場に保管されるので、偽造や紛失の心配がありません。さらに、公正証書遺言は検認が不要です。検認とは、家庭裁判所が遺言書の存在と内容を確認する手続きですが、公正証書遺言の場合、公証人が遺言作成時にその内容を確認し、原本が公証役場に保管されるため、家庭裁判所の検認手続きは不要です。この点が、公正証書遺言の大きな利点の一つです。

3.最後に

いかがでしたでしょうか。今回は公正証書遺言と相続登記についてポイントを解説しました。具体的な手続きでお困りの際は、身近な司法書士にご相談をお勧めします。

 

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