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不動産の売買に相続が関わってくるパターンを解説!

2023.12.15

1.はじめに

不動産の所有権登記名義人が亡くなり、相続が発生したときは相続登記が必要です。
相続登記とは、亡くなった人の不動産登記名義を、不動産を承継した相続人名義へと変更する登記手続きのことです。また、不動産の売買が行われると、売買による所有権移転登記を申請し、所有権登記名義人の変更を行います。
相続登記にもコストが発生するため、売買と相続が関係するケースにおいて、相続登記が不要であれば省略したいものですね。
今回は不動産の相続と売買について概説します。

2.生前売買のケース

不動産の売買が行われると、売買による所有権移転登記を申請し、売主から買主へ名義を変更します。
売買契約の締結後、所有権移転登記をする前に当事者が亡くなった場合は、登記手続きはどうなるでしょうか。
被相続人が生前に不動産を売却し、売買契約の締結と売買代金の支払いが行われている場合、既に所有権は買主に移転しているため、相続登記をせずに、不動産の名義を被相続人のままにした状態で売買による所有権移転登記ができます。
このケースでは、所有権が被相続人から相続人に移転していないためです。この場合、被相続人名義の不動産について、買主の名義とする義務は売主の相続人が承継しているため、売主の相続人全員が登記義務者となって売買による所有権移転登記を申請することになります。
しかし、売買によって所有権が移転する日に不動産の名義を買主名義とするケースが一般的なため、発生するパターンとしては少ないと思われます。
この登記を申請する場合、売主の法定相続人全員が登記義務者として買主を登記権利者とする所有権移転登記を申請します。この場合、売主の法定相続人全員の実印と印鑑証明書の準備が必要となり、さらに法定相続関係の記載された戸籍謄本等の添付も必要です。

相続登記の義務化

3.相続した不動産を売却するケース

原則として、不動産登記は所有権の変遷を省略することはできません。
相続した不動産を管理するのは面倒…などといった理由で不動産の売却をしようとする場合、相続登記によって不動産の名義を相続人にした後で、買主名義へとする所有権移転登記をすることになります。
このように、相続人が不動産を相続した後、相続人が不動産を売却したケースにおいては、相続登記が必要となります。
なぜなら、権利の流れは、被相続人から相続人へ、相続人から買主へと移転しているからです。不動産登記の原則である所有者の変遷を省略することができないというルールは、相続した不動産を売却するパターンにも当てはまるのです。
相続した不動産の売却を予定している場合、日程の余裕があれば、相続登記をお早めに済まされおくのがお勧めです。

4.最後に

いかがでしたでしょうか。
今回は不動産の売買に相続が関係するケースを概説しました。
お役に立てましたら幸いです。

 

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